トンネルを抜けると、二次元世界だった

いよいよ出発!


 「ねえ、このバス、どこへ行くの」
 「お客様の行きたいところへ行きます」
 「へえ、わたしの行きたいところ知ってるの」
 「いや、それは存じておりませんが…」
 「じゃあ、目的地も知らないのに、どうやって行くの」
 「そのうちにわかってきますから、ご安心ください」
 「そのうちっていつなの」
 「…まあ、そのうちにね」
 「ふうん…つまり、バスが発車すると、わたしがどこに行きたいのか自然に分かってくるってことだね」
 「まあ、そういうことになりますね」
 「どうしてわかるの」
 「やあ、それはお答えできないんですが、まあ、旅立ちのバスですからね、なんとなく」
 「なんだかうさんくさいね」
 「…あのう、お客さん、乗りますか」
 「まあ、面白そうだし、乗る」
 というわけで、旅立ちのバスに乗った。
 乗客はわたしだけだった。
 運転手さんはバックミラーで車内を確認して、バスのドアを閉めた。そして、懐からピンク色(間違いなくピンクだった)のハンカチを出して、念入りに顔を拭いた。それから、そのピンク色のハンカチをきちんと四角く折りたたんで、また懐に戻した。
 「ただいま発車いたします」
 わくわくしはじめた。いったいこのバスはどこまで走るのか。わたしの行きたいところはいったいどこなのか。もうすぐ答えが出る。
 
 突然、音楽が聞こえてきた。最初は幻聴かのようにとても弱かったが、だんだん大きくなってきた。
 耳に馴染んだ旋律だった。あら、これは…

      目覚まし時計の音楽じゃないかよっ!
 
 パッと目が覚めた。目に入ってくるのは真っ白な天井。
 ああ、何もかも夢だったか。

 って、夢オチかよっっ

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目に入ってくるのは真っ白な天井。
「ここも見知らぬ天井」とシンジちゃんが言った
2008-06-11 Wed 20:37 | URL | elysium #-[ 編集]

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